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対人・対物賠償責任保険の免責

ア 対人・対物賠償責任保険における免責
対人賠償責任保険や対物賠償責任保険においては、一般の免責事由のほかに賠償責任保険に特有な免責事由があります。また免責事由は、賠償責任の発生原因に関するものと、賠償責任の態様に関するものとに分類されます。
イ 賠償責任の発生原因に関する免責事由
一般の免責事由のうちの事故の発生原因に関するものとして説明したとおりです。
ウ 賠償責任の熊様に関する免責事(対人賠償保険)
賠償責任の態様に関する免責事由としては、事故の被害者が、被保険者等と一定の関係にある場合について定められています。
対人賠償保険としては、以下の者の生命または身体が害された場合、それによって被保険者が被る損害には保険金が支払われません。対人賠償保険は、被保険者が特別の関係を有しない第三者に対して賠償責任を負う場合の履行確保を目的としたものだからです。
(ア) 記名被保険者
記名被保険者が被害者となった場合には、たとえ他の被保険者が記名被保険者またはその相続人などに対して賠償責任を負担しても、その損害は免責となります。
賠償責任保険の本来の目的は、記名被保険者が第三者に対して賠償責任を負担することによって被る損害をてん補することにあり、他の被保険者が第三者に対して責任を負担することによる損害のてん補は、保険の効用を高めるために認められているものです。
ですから、他の被保険者が記名被保険者に対して損害賠償責任を負担することによって被る損害をてん補することは、この保険の目的に合致しません。
記名被保険者が被害者となった場合には、自損事故保険などによる救済を受けることになります。
(イ) 被保険自動車を運転中の者、その父母、配偶者、子
運転者は、直接的な加害者として究極的に賠償責任を負担する立場にありますから、たとえこの者が被害者となっても、対人賠償保険による救済の対象からは外されています。救済は、自損事故保険によることになります。
また、被害者が運転者と親子または夫婦の関係にある場合には、これにより被保険者が損害賠償責任を負担することによって被る損害もてん補されません(親族間事故免責条項)。このような場合には、通常損害賠償請求は行われず、家庭内の問題として処理されるものだということにその理由があります。免責とされる親族の範囲は、「父母、配偶者、子」に限られ、祖父母や孫、兄弟姉妹はふくみません。また「父母」とは、実父母および養父母をいい、義父母はふくみません。「子」とは実子および養子のことです。「配偶者」には、法律上の配偶者のみならず、内縁関係にある者もふくまれます。
(ウ) 被保険者の父母、配偶者または子
現実に加害行為を行った運転者以外の被保険者が賠償責任を負担する場合の規定です。これを免責とした理由は、(2)と同様です。
(エ) 被保険者の業務に従事中の使用人(従業員災害)
被保険者の業務に従事中の使用人が被害者となった場合には、その被保険者が賠償責任を負担することによって被る損害については、免責となります。
労働災害には、労災保険などの適用による損害のてん補が可能であることや、労働災害は労使関係の枠内で処理するのが妥当であることなどが、免責の理由とされています。
労災保険による給付がない家事使用人については、免責対象から除外されています。
(オ) 被保険者の使用者の業務に従事中の他の使用人(同僚災害)
対人事故の被害者が、被保険者と同じ使用者との間で雇用関係にある使用人(被保険者の同僚である場合)には、被保険者が賠償責任を負担することによって被る損害については、免責となります。その趣旨は(4)と同じです。
エ賠償責任の態様に関する免責事由(対物賠償保険)
対物賠償保険においても、対人賠償保険とほぼ同様の理由により定められた免責事由があります。
次の者の所有、使用または管理する財物が滅失、破損または汚損された場合に、それによって被保険者が被る損害については、保険金は支払われません。

 (ア)記名被保険者
 (イ)被保険自動車を運転中の者またはその父母、配偶者もしくは子
 (ウ)被保険者またはその父母、配偶者もしくは子
 (エ)被保険者の使用者
ただし、被保険者が被保険自動車をその使用者の業務に使用しているときに限ります。

車両保険・自動車事故保険等の免責

ア 被害者側加入保険の免責事由
被害者側が加入する保険における免責事由は、加害者側が加入する賠償責任保険の免責事由とはかなり違いがあります。被害者側加入保険の担保事故には、被保険者自身に原因がある場合もあって、その原因によっては、被保険者に保険金請求権を認めることが妥当でない場合があるからです。
また、保険契約者と被保険者とが一致する保険と異なる保険とがありますので、被害者側加入保険とはいっても、各保険ごとに免責事由の定め方が異なっています。
イ 被害者側加入保険に共通した免責事由
(ア) 故意によって生じた損害の免責
損害が保険契約者や被保険者、所有権留保条項付売買契約に基づく被保険自動車の買主や1年以上を期間とする貸借契約に基づく被保険自動車の借主および以上の者の法定代理人や家族、同居の親族、使用人などの故意によって生じた場合には、保険会社は保険金支払の義務を負いません。
これらの場合は、保険金支払義務の発生を偶然性に委ねるという損害保険契約の本質に反していますし、また当事者に要求される信義誠実の原則からも、公益上の見地からも、保険金請求権を認めることは妥当ではないからです。
(イ) 無免許運転、酒酔い運転等の免責
保険契約者、被保険者、所有権留保条項付売買契約に基づく被保険自動車の買主や1年以上を期間とする貸借契約に基づく被保険自動車の借主および以上の者の使用人・法定代理人、同居の親族などが、無免許で、または酒に酔ったり麻薬、覚せい剤、大麻、シンナー等の影響で正常な運転ができないおそれがある状態で被保険自動車を運転していたときに生じた損害については、保険会社は保険金支払義務を負いません。
これらの場合は、いわば被保険者自らが招いた事故であり、しかもその原因は反社会的な行為でありますので、保険金を支払うことは、公益上の見地からもまた保険政策上も妥当性を欠くとして、免責とされているのです。
なお、加害者側加入保険である対人・対物賠償保険においては、現在は、これらの運転は免責事由とはされていませんので、被害者は保険金の支払いを受けることができます。
ウ 自損事故保険・搭乗者保険における免責の例外
故意によって生じた損害や無免許運転等によって生じた損害については、保険会社は原則として免責とされています。しかし、これらの運転の巻き添えになった他の被保険者について生じた損害についてまでも免責とすることは妥当ではありません。それゆえ、自損事故保険および搭乗者傷害保険において免責とされているのは、被保険者本人が無免許運転等をしているときに運転者本人に生じた損害のみであり、他の被保険者に生じた損害については、被保険自動車の無断使用における同乗者を除き、免責とされてはいません。
エ 車両保険に特有な免責事由
(ア) 公権力の行使により生じた損害の免責
国または公共団体の公権力の行使(差押え、収用、没収、破壊など)によって損害が生じた場合には、保険会社は免責されます。このような場合には、国や公共団体と損害を被った者との間で解決されるべきであって、公権力の行使による損害まで保険でてん補するのは適当ではないからです。ただし、消防や避難に必要な措置として行われた場合には、免責はされません。
(イ) 詳欺または横領による損害の免責
詐欺または横領により生じた損害も免責とされています。これらの場合には、盗難の場合と異なり、損害の発生に被保険者自身の意思が関与しているからです。
(ウ) その他の免責
その他、自然の消耗や電気的・機械的な故障による損害、タイヤの単独損害など、自動車の通常の使用の過程で必然的に生じる損害が免責とされています。
これらの損害は、被保険者が、当然に予期し、これに備えうるものであって、偶然性を欠くことも多く、保険の対象とする必要が少ないと考えられるからです。
そのほか、自動車から取りはずされて車上にない部品または付属品に生じた損害、または自動車に定着されていない付属品の単独損害なども免責とされています。
オ その他の保険の免責事由
以上のほか、注意すべき免責事由としては、自損事故保険、無保険車損害保険および搭乗者傷害保険に共通なものとして、無断運転があります。
すなわち、被保険者が、自動車の使用について正当な権利を有する者の承諾を得ないで自動車に搭乗中(無断運転者はもちろん、無断同乗者もふくみます)に生じた損害については、免責とされています。

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